【作家インタビュー】vol.18 刺しゅう作家 atelier de nora ながたに あいこさん

【作家インタビュー】vol.18 刺しゅう作家 atelier de nora ながたに あいこさん
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作家インタビュー vol.182021.06.03

刺しゅう作家 atelier de nora ながたに あいこさん

CRAFTINGをご覧いただいている皆様、こんにちは。

今週は、植物をモチーフにした
ボタニカル刺繍のレッスンをご紹介してくださっている
atelier de nora ながたに あいこさんの
第三回目のインタビューです。

日本手芸普及協会刺しゅう指導員の資格をお持ちのatelier de noraさん。
資格を取ったことで、作品づくりや活動内容に変化はあったのでしょうか?

今回は、このお話しからインタビューがはじまります。

「植物をモチーフにしたボタニカル刺繍 〈マスクとマスクケース〉」

お教室は、刺しゅうの魅力を共有できる場にできたら

「刺しゅうの奥深さ、多彩な技法を知ることができたことで、
表現の幅が広がったと思っています。

それから、お教室を始めることができました。

お教室でのレッスン内容も、まだまだ試行錯誤中ですが、
刺しゅうの魅力を皆さんと共有できる
素敵な場にできたらという思いでやっています」

アトリエの収納やインテリアについても、こだわりや工夫についてお伺いしました。

▲他の作家さんとグループ展をしたときのアトリエの様子

雑貨店の名残りのあるアトリエで、作品をディスプレイ

 「アトリエは、現在引っ越し中ですが、
引っ越し前のアトリエは、もともと雑貨店をしていたので、
作品をディスプレイするのにちょうどよい作りになっていて
季節によって、ディスプレイの雰囲気を変えるよう心がけていました。

雑貨店は、ちょっと懐かしい感じのする雑貨や手仕事のものを扱っていたのですが。

元々、雑貨や古いものが大好きで、それが今の刺しゅう作品の制作にもつながっていると思います」

▲アトリエを使って、ストーリーテリングのおはなし会をした時の様子

お客様との交流で大切にされていることをお伺いしました。

「自分の好みを押し付けないよう、お客様の好みを引き出せたら…。

お教室でも、生徒さんがどんな作品を作りたいのか、
刺しゅうをどのような形で楽しみたいのかということを大切にできたら、と思います。

刺しゅうを通して色々な方と出会えたことや、
モチーフとなる植物への興味が自分の世界を広げてくれたことが
作家活動をしていてうれしかったことです。

▲販売用のブローチにも、美しい植物たちが並ぶ

今後の目標やビジョンについてもお伺いしました。

美しいものに出会い、心動かされる。それを自分で作ることができたら

「具体的には、お教室の再開や手製本を作ってみたい! など色々あるのですが、
まずはatelier de noraの作品を見て下さる方が喜んで下さる作品づくりがしたいです。

また、今は、自分以外の人が作ることを前提にした作品づくりが多いですが、
それとは別の、個人的な作品づくりもしていきたいと思っています。

これまで見たことのない、美しいものに出会い、心動かされることは、
とても素敵なことだと思います。

自分もそういうものが見てみたいですし、
それを自分で作ることができたら、最高だと思っています」

▲使う人が手に取って眺める度に、楽しい気持ちになるような物づくりを心がけている

最後に、今回のレッスンを受講される方へのメッセージをお願いしました。

出来上がった作品は、手を動かして費やした時間そのもの

「atelier de nora の刺繍作品のレッスンをご受講くださり、有難うございます。

楽しく刺しゅうをしていただけたら、何より嬉しいです。

完成した作品が、見本と同じにならなくても、
それはご自身らしい、とっても素敵な作品になるはずです。

どうしてもやり直したい時は、納得いくまでやり直すことも必要かもしれませんが、
やり直さずに、今の自分の刺しゅうとして、
そのまま残されることも素敵なことだと思います。

スピードの早い方もいらっしゃるし、
のんびりゆっくり刺繍を楽しむ方もいらっしゃる。

正解はないのですから、ご自分のスタイルで刺しゅうを楽しんでください。

刺しゅうはとても時間のかかる手仕事で、あっという間にはできません。

ですから、出来上がった作品は、手を動かして費やした時間そのものです。

ご受講下さる皆様の大切なお時間の中で、
atelier de noraの刺しゅうを楽しんでいただけることが、
何より嬉しく、光栄に思っております」

◆作家プロフィール atelier de nora ながたに あいこさん

公益財団法人日本手芸普及協会刺しゅう指導員。

使う人が手に取って眺める度に、楽しい気持ちになるような
物づくりを心がけている。

刺繍作品の制作、イベント・企画展出品、オーダー制作、
刺繍教室を中心に活動する「atelier de nora」を主宰。

著書に『春夏秋冬。ボタニカル刺繍で彩る服と小物』(KADOKAWA)がある。

atelier de noraさん、ステキなメッセージの数々、ありがとうございました。

今週のCRATINGマガジンはこちらでおしまいです。
来週もどうぞお楽しみください。

写真:atelier de nora ながたに あいこさん


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