目の止め方 ─ 棒針編みの基本

作り目には、いろいろな方法があります。
それぞれに特徴がありますから、使いみちにあわせて技法をえらんでください。

目の止め方

編み終わりの目の止め方はいろいろあります。それぞれの目的に応じて使い分けます。
糸の引き方を編み目の大きさに合わせて一定にすると、きれいにできます。

ここでは基本的な目の止め方を説明します。

伏せ止め

棒針を使って目を止める方法で、止めの部分に伸縮性がありませんので、編み地の幅とバランスを見ながら止めます。
また、なるべく糸端を利用して止めます。

表目の伏せ止め

止めが目立ちますので端線をはっきりさせたいときに使います。

  1. 最初の2目を表目で編みます。
  2. 左針の先を使って、右の目を左の目にかぶせて右針からはずします。
  3. 表目を1目編む・かぶせるを繰り返します。
  4. 最後は目の中に糸を通して、引き締めます。
裏目の伏せ止め

止めが目立ちません。ガーター編みに使用すると端線まで同じ表情になります。

  1. 最初の2目を裏目で編みます。
  2. 左針の先を使って、右の目を2目めにかぶせて右針からはずします。
  3. 裏目を1目編む・かぶせるを繰り返します。
  4. 最後は目の中に糸を通して、引き締めます。
引き抜き止め

かぎ針を使って目を止める方法で、止まった状態は伏せ止めと同じです。
初心者にも簡単にスピーディーにできます。

表目の引き抜き止め
  1. 端の目をかぎ針に移し、糸をかけて引き出し、1目編みます。
  2. 次の目をかぎ針に移し、糸をかけて2目を一度に引き抜きます。
  3. 次の目からも同様にします。
  4. 最後は糸をかけて引き出し、糸を切ってから、引き締めます。

1目ゴム編み止め

ゴム編みの表情と伸縮を生かした止めです。
基本は2種類のとじ針の入れ方で、どの目にも2回ずつ糸を通します。
編み終わりの糸端を編み幅の約2.5~3倍残して切り、この糸を使います。

止めた糸は規則正しくジグザグになっています。

右端が表2目、左端が表1目の場合
  1. 1の目に手前からとじ針を入れ、2の目の手前に出します。
  2. 1の目に手前から針を入れ、3の目の向こうへ出します。
  3. 表目同士に針を入れます。2の目に手前から入れ、4の目の手前に出します。
  4. 裏目同士に針を入れます。3の目の向こうから入れ、5の目の向こうに出します。
  5. 左端まで手順3・4を繰り返します。
  6. 最後は2´の向こうから針を入れ1´の目の手前に出します。

2目ゴム編み止め

ゴム編みの表情と伸縮を生かした止めです。
基本は4種類のとじ針の入れ方で、どの目にも2回ずつ糸を通します。
止めに必要な糸の長さは、編み幅の約2.5倍です。

両端とも表2目の場合
  1. 1の目に手前から針を入れ、2の目の手前に出します。
  2. 1の目に手前から針を入れ、3の目の向こうへ出します。
  3. 表目同士に針を入れます。2の目に手前から入れ、5の目の手前に出します。
  4. 裏目同士に針を入れます。3の目の向こうから入れ、4の目の向こうに出します。
  5. 表目同士に針を入れます。5の目に手前から入れ、6の目の手前に出します。
  6. 裏目同士に針を入れます。4の目の向こうから入れ、7の目の向こうに出します。手順3~6を繰り返します。
  7. 最後は3´の目に向こうから針を入れ、1´の目の手前に出します。
参考図書
『基礎シリーズ 新・棒針あみ改訂版』日本ヴォーグ社刊

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