CRAFTINGマガジン特別企画 久留米絣の魅力

CRAFTINGマガジン特別企画 久留米絣の魅力

CRAFTINGをご覧の皆様、こんにちは。

12月26日にレッスンが公開されました、

越膳夕香さんのがまぐちシリーズ
久留米絣で作るがまぐち 全4講座

 

の魅力をお伝えしたくて、素材として用いられている
久留米絣について、坂田織物さんにお話しをお伺いしました。

CRAFTINGマガジン特別企画としてお届けして参ります。

 

久留米絣の歴史


久留米絣は、愛媛県の「伊予絣」、広島県の「備後絣」とともに
日本三大絣のひとつとして知られ、江戸時代より200年以上にも
わたる伝統があります。

絣の技術が生まれたのは、古代インドといわれています。
東南アジアから台湾や中国に伝わり、琉球を経由して
日本へと入ってきたとされたのも一説です。

 

また、久留米絣においては、1800年頃に現在の福岡県・
久留米藩の井上伝(いのうえでん)という少女が、
久留米絣の織り方を考案したとされています。色褪せた
古着の白い斑点模様に着目した伝は、布を解いて模様の仕組みを
探りました。そして、糸を括って藍で染め分け、織り上げて
模様を生み出すことを追求しました。伝は生涯にわたり、
この技術を多くの人に伝え、久留米絣の普及に寄与しました。

 


久留米絣は、その歴史的・芸術的価値が高く評価され、
1957年には国の重要無形文化財に指定されます。

今も暮らしの中に幅広く溶け込む久留米絣は、
日本を代表する織物として、多くの人々に親しまれています。

久留米絣とは

久留米は福岡県南部・筑後地方にある城下町として栄えてきました。
この地域で作られる絣が”久留米絣”とよばれています。

「絣(かすり)」とは、文様がかすれて見えることが
特徴の一種で、先染めの絣糸を使用した織物のこと。

 



織る柄の図面をもとに糸の束を括り(縛ること)縛ったもの
「絣括り」(かすりくくり)を染色します。
このとき縛っていた箇所は染まらずに白いまま残り、
その染めた糸を一本一本織ることで、この部分が模様として
浮き上がります。

 

 緻密でありながら、素朴で温かみのある絣模様は、小柄から中柄、
大柄、絵絣まで、様々な種類があります。模様の仕上がり具合を決める
仕込み作業は、大変な熟練を要します。

 

最後に 越膳夕香さんのがまぐちシリーズ(久留米絣編)について

毎日の暮らしの中で使えるものを、自分仕様で作る楽しさを
伝え続けている人気ソーイング作家、越膳夕香さんが、
和服地の久留米絣を使って、その温かみのある素朴な柄を味わいながら
がまぐち作りを楽しむレッスンとなっています。がまぐち作りは
初めての方には少し難しいと思われるかもしれませんが、
このレッスンでは、分かりにくいポイントが動画で説明されているので、
どなたでも安心して楽しめます。ぜひ、久留米絣の素朴で温かな味わいを、
じっくりとお楽しみください。

 

年末年始の手づくりにおすすめのレッスンです。

2022年のCRAFTINGマガジンは今号で最後となりました。
来年も楽しいコンテンツがお届けできますよう努めて参ります。

皆様どうかよいお年をお過ごしください。

  

取材協力・写真提供/坂田織物
http://sakataorimono.com/
https://sakatatugu.thebase.in/about

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