CRAFTINGをご覧の皆様、こんにちは。
5月も後半に差し掛かってきました。
少し汗ばむような陽気の訪れとともに、今年も日本特有の湿気の多い季節へ、
空模様が少しずつ重たく移り変わっていくシーズンに入りつつあります。
すっきりしないお天気でも、いつも気持ちを明るく前向きに。
日常を味方してくれるワードローブの一つが、ワンピースです。
なんといっても着脱が簡単、生地選びさえ気を付ければ一枚で着られる
気軽さは、ごはんの支度や子どもの雨具、レインコートの準備などに
あわてがちな梅雨どきの朝にも、準備の時間が時短できる心強いアイテムです。
小物選びで休日のおでかけにも、きちんと見えする万能感も魅力的。
柄、色、素材感、ボタンやウエストベルトのパーツの種類、
ウエストの切り替え位置、衿ぐりの開き具合、スカートの丈感など
様々なバリエーションの組み合わせがあり、
ソーイングの楽しみも尽きることがありません。
そのほかのハンドメイド作品の登場人物が着ているワンピースたちも
チャーミングな輝きをまとい、作り手をワクワクさせてくれますね。
本日は「ワンピースと一緒に」をテーマに、様々なレッスン作品をご紹介します。
リバティプリントで作る 女の子の服 花柄ワンピース
お子さまやお孫さんにも、これからの時期にぴったりのワンピースづくりはいかがでしょうか?
フラワー柄に代表される、繊細で美しいデザインが魅力のリバティプリントで作るレッスンです。
リバティ・ファブリックスのタナローンは絹のような肌触りとつやが特徴のコットン100%。
肌に優しく、着心地がいいのはもちろんのこと、ご自宅でお洗濯ができ、
シワになりにくいのでノンアイロンでも着用できますから、子ども服にもぴったり。
リバティプリントの上質な質感とクラシカルで可憐な雰囲気、袖の柔らかいラインが花柄とよく合います。
柄は3柄、【エンプレス】【ダンジョー】【ジョセフィンズ・ガーデン】というお名前がついています。
【エンプレス(Empress)】はリバティの創業者、アーサー・ラセンビー・リバティの
生涯をテーマにしたコレクション「AESTHETIC RENAISSANCE(エスセティック・ルネサンス)」の一つ。
世界中を旅し、流行を生み出した彼の精神やリバティ社の伝説を探求した哲学が反映されています。
彼は冒険商人(マーチャント・アドベンチャラーズ)の先駆者の一人とされ、
世界中のエキゾチックな織物や工芸品を紹介しました。1800年代後半ともなると
リバティの店は唯美主義運動の中心となり、ロンドンの店は賑わいであふれるようになります。
一方、その喧噪から逃れるようにアーサーは、イギリスの田園風景を訪れ
そこからインスパイアされたデザインで、このコレクションは構成されました。
リバティ社のアーカイブにあったオリエンタルな植物をベースにした
【エンプレス(Empress)】は、様式化されたサクラの花がリズミカルに張りめぐらされています。
【ダンジョー(D'anjo)】は2012年秋冬コレクションとして登場したこの柄は、不動の人気柄。
リバティプリントらしい繊細な線使いと色合いは、Parisの人気子供服のブランドでも採用されています。
【ジョセフィンズ・ガーデン(Josephine's Garden)】は2015年のディズニー映画、
実写版の「シンデレラ」のドレスにも採用された柄として有名です。
(幼少期のドレスとしてオレンジ・ブルーの配色柄が採用)
講師プロフィール:野木陽子 Yoko Nogi
桑沢デザイン研究所ドレスデザイン科卒業。その後、NYのMaison Sapho School of
Dressmaking and Design, Inc. にてフレンチオートクチュールを学ぶ。
大人服と子供服を中心に作品を発表。オリジナルミシンのデザインにも携わり、
ソーイングの楽しさを提案している。
Fluffy Mary(フラッフィー・メリー)羊毛フェルトでつくる動物ブローチ〈アライグマ〉
お気に入りのワンピースを着たアライグマさんを作る羊毛フェルトのレッスンです。
お顔の模様を可愛らしく仕上げましょう。昨今のトレンドでもある、レースの襟付きワンピース。
ツイード生地や柄、ボックスタイプのシルエットなど、どこをとってもおしゃれさん!
絵本の世界のような動物たちのブローチづくりをお楽しみください。
監修・デザイン:Fluffy Mary(フラッフィー・メリー)
羊毛フェルト作家。動物たちも人間のように暮らしている絵本の世界のような作品づくりをめざす。
全国のショップやWEBにて作品販売を行っている。
▼Fluffy Mary(フラッフィー・メリー)さんの特集ページはこちらから
そぼろさんの縫いぐるみ うさぎさん
ワンピースには小さな小花柄、つけ衿にはギンガムチェック柄、
それぞれの愛らしい生地が使われている、そぼろさんの縫いぐるみ うさぎさんのレッスンキットです。
つけ衿のボタンを縫う糸には、アクセントになる色を選ぶと良さそうですよ。
ギャザーの繰り返しとふんわりしたスカートデザイン、
お袖もゴムが入って、パフスリーブがかわいらしい雰囲気です。
お顔の表情や刺繍糸、お耳の位置や形など、全体的にイメージを
膨らませながら、ぜひ「こしらえて」みてください。
世界にひとつのあなただけのうさぎさんが誕生しますように!。
デザイン・監修:そぼろ
1983年生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業、同大学院修了。
大学院を出てしばらくして「そぼろ」としての活動を開始。
2017年頃今のスタイルのぬいぐるみを展開し始め、現在に至る。
2014年に著書「そぼろのおとぼけぬいぐるみ」(誠文堂新光社)、
2021年に「そぼろのふわもこ縫いぐるみチャーム」(文化出版局)がある。
現在は主に、SNSやweb上で「お迎え会」という販売会を開催中。
▼そぼろさんの縫いぐるみ 特集ページはこちらから
「ムーミン」の世界を楽しむ刺しゅうレッスン リトルミイ がま口ポーチ
人気のムーミンキャラクターをノスタルジックな雰囲気のバッグとポーチに仕立てるレッスン。
リトルミイといえば、赤いワンピースがトレードマーク。
首元のリボンタイを結んだり、ほどいたりしてアクセントにしています。
ミイは、お姉さんのミムラ姉さん、異父きょうだいのスナフキンと比べても小柄ですが、
その存在感は抜群です。本人いわく、喜ぶか怒るかだけで、悲しむということはしないとか。
スリルが好きで、自分のことは自分で決めて、突き進んでいくミイの世界を
刺しゅうとともにどうかお楽しみください。
刺しゅう制作:Rairai 蓬萊和歌子 Wakako Horai
京都市在住。2011年よりノスタルジックで繊細な手刺しゅうを施した洋服のデザイン・
製作を始める。現在“身につける刺しゅう”にこだわり、展示会での作品販売や
キットデザインで活躍中。著書に『大人の花刺繍』(日本ヴォーグ社)ほか。
刺しゅう専門誌『ステッチイデー』などでも作品を発表している。
▼「ムーミン」の世界を楽しむ刺しゅうレッスン特集はこちらから
ポーセラーツ&キルンアート ワンファイヤーで描くキラキラツイードの女の子
最後はスタイリッシュで現代的な雰囲気のワンピースが登場する作品のご紹介です。
女の子のワンピースをツイード模様で描き、そのツイードにキラキラとした
金糸をイメージしたテクスチャーを加えていく、ポーセラーツのレッスンです。
金彩とも、金盛りとも異なる表現をお楽しみいただけます。
よりリアルなツイード模様の描き方を学んでいきましょう。
講師プロフィール:ELLEJOUR®
ポーセラーツにおいては「水墨画絵付け」「ファッションイラスト」を提案。
企画アドバイザーとして様々な転写紙デザインに携わる。
ポーセラーツの全国のペインティングセミナー講師、カタログ掲載多数。
「水墨画絵付け」「ファッションイラスト」講座構築&デザイン担当
「ワンピースと一緒に」、いかがでしたか?
私は娘の誕生とともにソーイングを始めたのですが
ベビーのときの肌着、スタイの次に、彼女のお洋服として最初に作ったのもワンピースでした。
身に着けるアイテムは、家族の写真のなかに残っていく手づくり作品でもありますね。
子育ての合間の夜中、ミシンの音を気にしながらの洋服づくりに、ひとりよく癒されていました。
初めての育児は想像以上にさまざまなことの連続でしたが、
つくるプロセスも、つくった作品もみんな、やっぱり楽しくて幸せな思い出。
娘が大きくなって着られなくなったワンピースたちですが、
小さい頃の食べこぼしがお洗濯でとれなくても、こちらもやっぱり捨てられません。
今号もCRAFTINGマガジンにおつきあいいただき、ありがとうございました。
皆様のハンドメイドの時間が、今週も楽しくてHAPPYな時間でありますように。