【作家インタビュー】vol.34 縫いぐるみ作家 そぼろさん

【作家インタビュー】vol.34 縫いぐるみ作家 そぼろさん
【作家インタビュー】vol.34 縫いぐるみ作家 そぼろさん

作家インタビュー vol.342021.11.18

縫いぐるみ作家 そぼろさん

CRAFTINGをご覧いただいている皆様、こんにちは。


今週から、三回にわたって

縫いぐるみ作家 そぼろさんのインタビュー記事をお届けします。


発売初日から大反響の「そぼろさんの縫いぐるみ」キット。




そぼろさんにしか生み出せない世界観をもった縫いぐるみさんたち。


今日はまず、縫いぐるみ作家になったきっかけから、お伺いしました。

無名だった頃、縁あって個展を開くことに

「手芸は苦手だったのですが、母の影響で身近に感じてはいました。

最初に縫いぐるみをこしらえた記憶があるのは小学校3年生くらい。

母に教わりました。


その後時は流れ、大学院を修了した後チクチクコツコツ、

少しずつこしらえていて。


ある時、それをとあるご縁で、あの山口デザイン事務所の

山口ご夫妻に見ていただき、なんと無名だったわたしが

個展のチャンスをいただきました。


それがそぼろの縫いぐるみをこしらえる活動の、最初の最初です」





あの美しい書籍のカバーなどのデザインで有名な山口ご夫妻との

ご縁がそぼろさんデビューのきっかけでいらっしゃったのですね。


山口デザイン事務所さんのホームページには、

「すこし脱力していてさりげなく、かつ美しい余白が作れたらと

願いながら書籍の仕事に関わってきた」と書かれてありました。


そぼろさんとのご縁があったのはとても自然な気がします。


作家名である“そぼろ”の由来、きっと皆さん知りたいと思うのですが

ぜひ教えていただけますか?

『鶏そぼろがお好きなんですか?』と聞かれます(笑)

「今でこそキャラクターとして様々出回っているコアラですが、

当時そのような印象が薄かったんです。


日本で割と珍しくてコロンとした人気者はパンダ!という印象だった。

そこで目をつけたのがコアラでした。


魅力的なはずなのにあまり人気者ではなかったコアラに、

「そぼそぼ(しょぼしょぼ)」「素朴(そぼく)」のような音の印象で

「そぼろ」と名前を与えて、当時はまだ縫いぐるみも作ってなくて、

そぼろという名のコアラがブログ書いてるってだけでした。


よく『鶏そぼろがお好きなんですか?』と聞いていただき

お返事に困ったりします。笑」





そぼろさんといえば、コアラさんですが、作家名の由来にも通じていたんですね。

まるで命を宿しているような、そぼろさんの縫いぐるみさんたち。


そぼろさんにとって、縫いぐるみの魅力とは、何でしょうか。

縫いぐるみは本当に不思議に寄り添ってくれる存在


「小さい頃は縫いぐるみは普通レベルで好きでしたが、

大人になってからは?と思い返してみても、実は特に印象深い子や出来事もない感じでした。


でもこしらえ始めて、実際に縫いぐるみと生活してみると、

本当に不思議に寄り添ってくれる存在であることに驚きます。


癒してくれたり、部屋を落ち着きの場に変えてくれたり、時に抑えきれない怒りを吸収してくれたり。


当たり前ですが、何も喋らないし笑ったり泣いたりもしない。

なのに、黙って受け止めてくれてる感がものすごいんです。一緒にいればいるほど。


年齢・性別・職業に関係なく、少しでも興味を持ったらぜひ一度、

縫いぐるみとの生活を体験していただきたいなと思います。


そのためにも先入観を捨てていただけるような子をこしらえ、ご紹介していきたいと思っています」


▲実は、発売中のコアラさん初期サンプルも。




◆作家プロフィール そぼろ

1983年生まれ。東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業、同大学院修了。

大学院を出てしばらくして「そぼろ」としての活動を開始。


2017年頃今のスタイルのぬいぐるみを展開し始め、現在に至る。

2014年に著書「そぼろのおとぼけぬいぐるみ」(誠文堂新光社)、
021年に「そぼろのふわもこ縫いぐるみチャーム」(文化出版局)がある。

現在は主に、SNSやweb上で「お迎え会」という販売会を開催中。

http://ypsoboro.com/

https://www.instagram.com/sobokoara/




今週のCRAFTINGマガジンはこちらでおしまいです。

そぼろさんの世界、まだまだお伺いしたいことがたくさんありますね。
続きはまた来週!

冬らしい気温になってきましたね。
皆さま、あたたかくしてお過ごしください。

<特集ページ>

そぼろさんの縫いぐるみ

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